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【2025年4月17日発売】ブリィビアクト静注25mg(ブリーバラセタム)の特徴、作用機序

『みなさん、こんにちは。今回は2025年4月に新たに発売された抗てんかん薬「ブリィビアクト静注25mg」について、簡単にまとめました。』

はじめに:ブリィビアクトとは

ブリィビアクト(一般名:ブリーバラセタム)は、ユーシービージャパン株式会社より2025年4月17日に新発売された抗てんかん薬です。てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対し、一時的に経口投与ができない場合の経口製剤の代替療法として静脈内投与されます。てんかんは難治性の神経疾患であり、部分発作は全体の約60%を占め、治療には新しい薬剤の選択肢が求められています。

製品概要

作用機序と特徴

ブリーバラセタムは脳内シナプス小胞蛋白質2A(SV2A)に高い親和性で結合し、選択的に作用することで発作抑制効果を発揮します。部分発作に特に有効で、発作頻度の減少が期待できます。静注から経口投与への切り替え時も、同一用量・回数で移行できる点が特徴です。

効能・効果・適応症

一時的に経口投与ができない患者における部分発作(二次性全般化発作を含む)治療のための経口製剤の代替療法に適応します。

用法・用量と投与時の注意点

経口投与から本剤に切り替える場合は、同じ1日用量・投与回数で1回量を2分から15分かけて静脈内投与します。経口投与に先立ち静注する場合は、通常成人で1日50mgを2回に分けて2分から15分かけて投与します。最大1日200mgまで。経口投与が可能になった場合は速やかに錠剤に切り替えます。投与中止時は発作悪化リスクに注意し、徐々に減量します。

相互作用・代謝経路

主にアミダーゼで加水分解され、一部CYP2C19で代謝されます。カルバマゼピンやフェニトインなどCYP2C19誘導薬との併用で本剤の血中濃度が低下する可能性があります。逆に、本剤がカルバマゼピン-エポキシド(カルマバゼピンの活性代謝物)やフェニトインの濃度を上昇させるため副作用リスクに注意。アルコール併用で中枢抑制作用が増強するため併用注意。

食事の影響について

静注製剤のため、食事の影響はありません。

主な副作用と安全性情報

重大な副作用発現時は中止・適切な対処が必要です。精神症状のリスクについて、患者と家族に十分説明し、緊密な観察と連携が重要です。

処方時のチェックリスト(医師向け)

服薬指導のポイント(薬剤師向け)

ケアポイント(看護師向け)

まとめ

『ブリィビアクト静注は、経口投与が困難な部分発作患者さんに迅速な治療オプションを提供するお薬です。安全管理と副作用モニタリングを徹底し、現場で安心して活用していきたいですね。』

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