おくすり情報

マヴィレット配合(グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル)の特徴・作用機序

特徴的なポイント

・本邦初の最短 8 週間治療を可能にするパンジェノ型リバビリンフリーのC型肝炎治療剤であり、NS3/4A プロテアーゼ阻害剤であるグレカプレビル水和物と NS5A 阻害剤であるピブレンタスビルを有効成分とする配合錠である。
・直接作用型抗ウイルス薬未治療および既治療の C 型慢性肝炎患者に対し、90%を超えて著効を示した。
・重度の腎機能障害を有する C 型慢性肝炎患者又は代償性肝硬変患者に対し,本剤の有効性及び安全性が示された。

構造式または示性式

名前の由来

Multi Active VIRologic Enhancing Treatment に由来する

ステム

グレカプレビル水和物:抗ウイルス剤:-previr
ピブレンタスビル:抗ウイルス剤:-vir

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発売日

2017年11月

メーカー

アッヴィ合同会社

適応

C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

作用機序

グレカプレビルは、HCV 遺伝子にコードされる複合タンパク質のプロセシング及びウイルス複製に必須な HCV NS3/4Aプロテアーゼを阻害するパンジェノ型の HCV NS3/4A プロテアーゼ阻害剤である。ピブレンタスビルは、ウイルス複製に必須な HCV NS5A を阻害するパンジェノ型の HCV NS5A 阻害剤である。

代謝などに関して

グレカプレビルグレカプレビル及びピブレンタスビルの主たる排泄経路はいずれも胆汁-糞であった。

相互作用

注意
グレカプレビルは P 糖蛋白(P-gp),乳癌耐性蛋白(BCRP),有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3 の基質であり,阻害剤である.ピブレンタスビルは P-gp の基質であり,P-gp,BCRP,OATP1B1 の阻害剤である.

(1) 併用禁忌とその理由

アタザナビル硫酸塩

アタザナビルの OATP1B 阻害作用により、グレカプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。 ALT(GPT)上昇のリスクが増加するおそれがある。

アトルバスタチンカルシウム水和物

グレカプレビル及びピブレンタスビルのOATP1B及びBCRP阻害作用により、アトルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。

リファンピシン

リファンピシンの P-gp 誘導作用により、グレカプレビル及びピブレンタス ビルの血中濃度が低下し,効果が減弱するおそれがある。

(2) 併用注意とその理由

ジゴキシン、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩

グレカプレビル及びピブレンタスビルの P-gp 阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

カルバマゼピン、エファビレンツ、フェニトイン、フェノバルビタール、セイヨウオトギリソウ

これら薬剤の P-gp 誘導作用により、グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が低下し,効果が減 弱するおそれがある。

エチニルエストラジオール含有製剤

機序不明であるが、ALT (GPT) 上昇のリスクが増加するおそれがある。

ロスバスタチンカルシウム、シンバスタチン

グレカプレビル及びピブレンタス ビルのOATP1B及びBCRP阻害作用によるり、これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウム、ピタバスタチンカルシウム水和物

グレカプレビル及びピブレンタスビルの OATP1B 阻害作用により、これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

シクロスポリン

シクロスポリンの OATP1B,P-gp 及 び BCRP阻害作用により、グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。

ロピナビル・リトナビル 、 ダルナビルエタノール付加物/リトナビル、ダルナビルエタノール付加物・コビシスタット

これら薬剤の OATP1B,P-gp 又は BCRP 阻害作用により、グレカプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。

重大な副作用

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