おくすり情報

ソバルディ(ソホスブビル)の特徴・作用機序

特徴的なポイント
・C 型肝炎ウイルス(HCV)非構造タンパク質 5B(NS5B)RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ阻害剤である。
・肝細胞内で活性代謝物であるウリジン三リン酸型に変換されるヌクレオチドプロドラッグであり、活性代謝物は、HCV 複製に必須であるHCV NS5B RNA 依存性 RNA ポリメラーゼを阻害する。
・すべてのジェノタイプ(1〜6)の HCV に対して抗ウイルス作用を発揮する。

構造式または示性式

名前の由来

特になし

ステム

抗ウイルス剤:-vir

[こちらも参照:ステムで薬の名前を暗記!【一覧リスト】薬が覚えられない人必見!]

発売日

2015年5月

メーカー

ギリアド・サイエンシズ株式会社

適応

**次のいずれかのC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
(1)セログループ2(ジェノタイプ2)の患者
(2)セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者

作用機序

ソホスブビルは、肝細胞内代謝により活性代謝物であるウリジン三リン酸型(GS-461203)に変換されるヌクレオチドプロドラッグである。HCVのRNA複製において、HCV非構造蛋白質5B RNA依存性RNAポリメラーゼ(NS5Bポリメラーゼ)はヌクレオチドの取り込みという重要な役割を担っている。ソホスブビルの活性代謝物は、NS5Bポリメラーゼによってヌクレオチドの代わりにRNAに取り込まれ、HCV RNA鎖の伸長反応を停止させることで、NS5Bポリメラーゼを阻害する。

代謝などに関して

ソホスブビルはヌクレオチドプロドラッグであり、肝細胞内で加水分解及びヌクレオチドリン酸化反応の連続的な細胞内活性化経路で活性化されて、ヌクレオシド誘導体三リン酸である活性代謝物(GS-461203)へ代謝されると考えられる。

In vitro試験において、ソホスブビル及びGS-331007は、ヒトCYP分子種の基質でないことが示されている。一方で、ソホスブビルは、P-gp及びBCRPの基質であることが示されている。

GS-331007の主要排泄経路は腎で、投与量の約80%が尿中に排泄される。

相互作用

注意
ソホスブビルはトランスポーター(P糖蛋白(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である。

(1) 併用禁忌とその理由

リファンピシン(リファジン)、カルバマゼピン(テグレトール)、フェニトイン(アレビアチン)、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

これらの薬剤の強力なP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。

(2) 併用注意とその理由

リファブチン、フェノバルビタール

これらの薬剤のP-gpの誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。

重大な副作用

モバイルバージョンを終了