【この記事の最終更新日 2018/06/11

冬も本番に差し掛かり、寒い日々が続いていますね。

冬の病気といえばインフルエンザですが、みなさんは感染せずにお元気でしょうか?

 

今回は、牛乳アレルギー の人に注意が必要な薬についてご紹介します。

 

卵アレルギーの人に対してインフルエンザワクチンが慎重投与であることは既に過去の薬剤師国家試験に出ていることもあり、知っている方がほとんどだと思います。

しかし、抗インフルエンザ薬の吸入剤で知られる、リレンザ(ザナミビル)とイナビル(ラニナミビル)が乳製品アレルギーの人に対して慎重投与であることはご存知でしょうか?

小児を担当することの多い薬剤師の方からすると知ってて当然のことかもしれませんが、意外と知らない人も多くいるようです。

また、牛乳アレルギーの人に使えない医薬品のネット上の情報が古いものばかりであったので、今回これを機にまとめてみました。

 

私の予想では、厚生労働省の注意喚起が続いているので、そろそろ薬剤師国家試験に出るのでは?と思っています。

※リレンザ(ザナミビル)、イナビル(ラニナミビル)が乳製品アレルギーの人に対して慎重投与であることは、2015年9月発表の「医薬品医療機器等安全性情報 No.326」に使用上の注意の改訂として記載されています。
医薬品医療機器等安全性情報 No.326:https://www.pmda.go.jp/files/000207227.pdf

↑↑余裕のある国家試験受験生は、医薬品医療機器等安全性情報がどういったものかをみておきましょう↑↑

食物アレルギー の中で小児に多い牛乳アレルギー

 食物アレルギーは小児から成人まで認められますが、その大部分は乳児期に発症し、小児期に年齢とともに寛解していくケースが殆どを占めます。小児型の食物アレルギーは、年齢別では1才前後に最も多く認められ、抗原としては卵・牛乳・小麦・大豆が主要アレルゲンです。小児型の特徴は耐性の獲得といい自然に良くなることで、大部分の症例で年月の差はあっても自然寛解していくことです。それに対して成人型食物アレルギーでは、魚類・エビ・カニ・果物などが多く、耐性を獲得していくことが少ないと考えられています。

日本では小児期に最も多い食物アレルギーは鶏卵によるもので次いで牛乳です。大豆・小麦・米を加えて5大アレルゲンといわれていますが、実際には年齢によって異なり、大豆・米はそれほど多くありません。

一部抜粋・改変:厚生労働省 リウマチ・アレルギー対策 食物アレルギーのページより

食物アレルギーを持っている人って結構いると思います。

私も、甲殻類にアレルギーを持っていますので、外食時にはいつも注意しています。

 

こちらは、消費者庁の事業によって、即時型食物アレルギーの全国モニタリング調査が行われたものの結果です。

図抜粋 一部加工:「平成27年度 食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業 報告書」 平成28年3月消費者庁

 

これを見ると、確かに小児期と成人期によってアレルゲンになるものが違うことがわかります。

中でも、鶏卵や牛乳アレルギーは17歳以下においては上位に位置していますが、18歳以上になるとほとんどいなくなるのが印象的です。

牛乳アレルギーの人に注意が必要な薬

禁忌である医療用医薬品

・ラックビーR散

耐性乳酸菌(Bifidobacterium)

・エンテロノン-R散

耐性乳酸菌(S. faecalis BIO‐4R)

・コレポリーR散10%散

耐性乳酸菌(Streptococcus faecalis BIO-4R)

・耐性乳酸菌散10%「JG」

耐性乳酸菌(Streptococcus faecalis BIO-4R)

・耐性乳酸菌散10%「トーワ」

耐性乳酸菌(Streptococcus faecalis BIO-4R)

・タンナルビン「ホエイ」

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン「NikP」

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン「ケンエー」

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン「ニッコー」

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン 「メタル」

タンニン酸アルブミン

・タンニン酸アルブミン「ヤマゼン」M

タンニン酸アルブミン

・ミルマグ錠350mg

水酸化マグネシウム(本剤は添加物としてカゼインを含有する)

・エンシュア・H

タンパクアミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

・エンシュア・リキッド

タンパクアミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

・ラコールNF配合経腸用液

タンパクアミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

・ラコールNF配合経腸用半固形剤

タンパクアミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

・エネーボ配合経腸用液

タンパクアミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

・アミノレバンEN配合散

アミノ酸製剤(牛乳由来のカゼインが含まれている)

 

慎重投与である医療用医薬品

・リレンザ

ザナミビル(夾雑物として乳蛋白を含む乳糖水和物を使用している) 添付文書

・イナビル吸入粉末剤20mg

ラニナミビル(夾雑物として乳蛋白を含む乳糖水和物を使用している) 添付文書

・注射用ソル・メルコート40/125/500/1000

メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム(添加物として牛の乳由来の乳糖を使用している)

使用しないこととなっている一般用医薬品

・グアベリン錠

タンニン酸アルブミンが含まれている

・ストーゼ止瀉薬

タンニン酸アルブミンが含まれている

・ビオフェルミン止瀉薬

タンニン酸アルブミンが含まれている

・ビストップ

タンニン酸アルブミンが含まれている

・ベルランゼットS

タンニン酸アルブミンが含まれている

・新タントーゼA

タンニン酸アルブミンが含まれている

・大正下痢止め〈小児用〉

タンニン酸アルブミンが含まれている

・イストロン整腸錠プラス

乳酸菌製剤(乳関連?)

・イストロンU整腸錠

乳酸菌製剤(乳関連?)

・ファスコン 下痢止め

乳酸菌製剤(乳関連?)

・ファスコン整腸錠プラス

乳酸菌製剤(乳関連?)

・ラクティブプラスNA

乳酸菌製剤(乳関連?)

・アペテート整腸薬NA

乳酸菌製剤(乳関連?)

・婦人華N

添加物に乳成分

・新プレコールトローチ

基剤に乳成分

・ジーシーMIペースト

口腔ケア用塗布薬(牛乳由来成分 CPP-ACPが含まれている)

・リカルデントガム

特定保健用食品(牛乳由来成分 CPP-ACPが含まれている)

おまけ:その他のアレルギーの人に注意が必要な医薬品

・サイビスクディスポ関節注

禁忌:ヒアルロン酸ナトリウム、鳥類のたんぱく質、羽毛、卵に対し過敏症の既往歴のある患者

・インフルエンザHAワクチン

慎重投与:鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のものに対してアレルギーを呈するおそれのある者

おわりに

今回、過去のまとめられたものから添付文書をもとに牛乳アレルギーの人に使えない薬をまとめてみると、この数年間で牛乳アレルギーの人に禁忌の医薬品が製造中止になっているのも多くありました。

アレルギーは人によっては程度に差があり、過敏な人にとってはアナフィラキシーを誘発してしまい、命の危険性もあります。

最近では、小学校の先生もエピペンの使い方の講習を受けていたりするそうです。

食べ物アレルギーが薬から起こると思っていない患者さんも多くいます。

ですので、薬剤師の方はアレルギーに関する知識を入れておくことも大事でになります。

 

本記事に掲載の医薬品は、2018年1月現在の情報を、添付文書をもとに掲載しております。

そのため、情報が古くなっていたり、記載分以外にも牛乳アレルギーの人に注意が必要な医薬品がある可能性が十分にありますので、アレルギーを持っている場合は、医師・薬剤師に確実に伝えましょう。

また、添加剤や賦形剤に用いられる乳糖は、非常に感受性の高い牛乳アレルギーの患者に対して稀に症状を誘発することがあるそうです。









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