コンタクトレンズ装着時に使える目薬(防腐剤などの特徴)

みなさんは目薬は使用しますか?

ドライアイになりやすい、コンタクトレンズを装着している、またハウスダストや花粉症などでアレルギー性結膜炎になりやすいって人は定期的に目薬を使っているのではないでしょうか。

また、目薬の中には、クール系の清涼感が強い目薬もあり、その気持ちよさが気に入っている方もいるのではないでしょうか。

そんな目薬ですが、ソフトコンタクトを装着している状態では使えないものが多いんですよね。

今回、目薬についての基礎とコンタクトと防腐剤の関係、さらにソフトコンタクトレンズを装着していても使える目薬をご紹介します。

目薬(点眼剤)について

目薬は、目に直接投与する液状の薬であり、使ったことない人はいないでしょう。

薬学で習う特徴の一つに、注射剤同様に無菌的に製造される無菌製剤であることが挙げられます。

様々な有効成分が含まれる目薬が医療用/一般用に販売されており、抗炎症剤、ビタミン剤、血管収縮剤、抗ヒスタミン剤、散瞳剤、縮瞳剤、眼圧降下剤、白内障治療剤、ステロイドホルモン剤、抗生物質、局所麻酔剤などがあります。

その中でも目薬によってしみるものってありますよね。

それは、目に傷がある場合、もしくは製品のpHや浸透圧比、刺激成分(清涼化剤)などによって起こるといわれています。

目薬に含まれる成分

目薬には、有効となる主成分のほかに等張化剤、緩衝剤、可溶化剤、安定化剤、粘稠化剤、防腐剤、清涼化剤などが含まれています。

等張化剤は、できるだけ涙液と同じ浸透圧にするために加えられ、刺激感などを軽減させます。
例:塩化ナトリウム、塩化カリウム、濃グリセリンなど

緩衝剤は、薬物の安定性や角膜透過性を向上やpH変動を抑えるために加えられます。
例:リン酸水素ナトリウム、ホウ酸、クエン酸ナトリウムなど

可溶化剤は、有効成分を溶媒(水)に溶かすために加えられます。
例:ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリソルベート80など

安定化剤は、有効成分が加水分解や酸化分解されるのを防ぐために加えられます。
例:エデト酸ナトリウム水和物、ポリソルベート80など

粘稠剤は、目薬の滞留性を向上させて、効果の持続や眼内の移行性を高めるために加えられます。
例:ポリビニルアルコール、メチルセルロースなど

防腐剤は、使用中における目薬の微生物汚染を防ぐために加えられます。
例:ベンザルコニウム塩化物、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール、ソルビン酸など

清涼化剤は、清涼感を与える(市販の目薬のクール系に含む)ために加えられます。
例:l-メントール、ハッカ油、ユーカリ油、dl-カンフルなど

防腐剤の目(角膜)への影響

各種添加剤の中でも、特に防腐剤がしばしば目に悪い影響を及ぼすことがあります。

通常、目薬に含まれる防腐剤の濃度は目に障害を起こさない程度です。しかし、勝手な頻回点眼やドライアイの持続などにより長い間目に残ってしまうと注意が必要です。

防腐剤による目の障害は、「防腐剤の濃度×目薬の回数×使用日数」に関係があると言われています。

目の症状の自覚症状として、充血や眼痛、霧視などがあるため、そういった症状が出た場合は速やかに眼科へ行きましょう。

防腐剤の種類

逆性石鹸類:塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなど
パラベン類(パラオキシ安息香酸エステル類):パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピルなど
アルコール類:クロロブタノールなど
有機酸およびその塩類:デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウムなど

目薬を使う際の注意点

取扱説明書や薬袋・薬剤情報提供文書に記載事項を事前に確認すること。

使用する前に、手洗いをして清潔にすること。

目薬は1滴が十分量になっているので、目に入れる量は1滴にすること。

数種類の目薬を連続して使用する場合は、5分以上の間隔をあけること(目薬の成分は、1分間に15%が吸収もしくは排泄されると言われています)。
また、原則として、最も効果を期待するものを最後に使用すること(懸濁性は最後に使用する)。

目薬を目に入れたら、しばらくの間(数分程度)まぶたを閉じるか、涙嚢部(目頭のやや鼻より)を指で軽く押さえること(注意:まばたきは排泄を促してしまいます)。

目薬は、開封後は汚染のリスクがありますので、同じ目薬を数カ月単位で使用することは避けること。

などなど、その他製品によっての特徴もありますので、正しく目薬を使用できるようにしましょう。

コンタクトレンズについて

コンタクトレンズの種類

ハードコンタクトレンズ

一般的に黒目より小さく、硬いコンタクトレンズです。

以前はポリメチルメタクリレート樹脂で作られており、酸素をほとんど通しませんでしたが、現在は、酸素透過性の素材(シリコン/フッ素を共重合した樹脂など)を使用したものが主流となっています。
高い酸素透過性により、連続的に使用ができて、昔よりも角膜障害が起こらなくなっています。
素材によって酸素透過量は変わりますが、酸素を多く通すレンズほど目にやさしいレンズと言われています。

ソフトコンタクトレンズ

一般的に黒目より大きく、柔らかいコンタクトレンズです。

含水タイプと非含水タイプがありますが、主流は含水タイプです。含水タイプでは親水性高分子化合物であるハイドロキシエリツメタクリレートを主成分とする素材が多く、水を介して酸素の供給が行われます。
一方で、タンパク質などの異物が吸着しやすく、長期着用には向いていないものが多くあります。
また、含水性と酸素透過性を持つシリコーンハイドロゲル素材を使用したレンズも改良され、2週間交換タイプから1日使い捨てタイプなど幅広い種類が発売されています。

コンタクトレンズ装着時における目薬の危険性

コンタクトレンズを装着している状態で目薬を使用すると、目薬の有効成分そのもの、あるいは防腐剤などの添加物によって角膜障害を起こす可能性があります。
そのため、点眼薬使用時はコンタクトレンズを外し、5分~15分待ってからレンズを装着することが多くの目薬で推奨されています。

コンタクトレンズを付けたまま使える目薬

こちらは、メーカーが使用できるとしている(もしくは不可を削除した)もののみ示します。
防腐剤が入っていないからといってコンタクトレンズに使えるわけではありません。
有効成分が吸着する可能性もありますので。

情報には細心の注意を払っていますが、使用の際は医師・薬剤師に相談の上行ってください。

医療用(病院で処方されるもの)の一覧

・アレジオン点眼液

2014年12月からコンタクトを装用したままの点眼が可能になりました。

・ヒアレイン点眼液

2018年10月から防腐剤の種類がベンザルコニウム塩化物からクロルヘキシジングルコン酸塩液となり、添付文書の「ソフトコンタクトレンズを装用したまま使用しないよう指導すること」という注意書きが削除されました。

・ヒアレインミニ点眼液

防腐剤が入っていない1回使い切りタイプ。
※保険適用はシェーグレン症候群又はスティーブンス・ジョンソン症候群に伴う角結膜上皮障害の患者に使用した場合に限り算定可能。

・ヒアルロン酸ナトリウムPF点眼液「日点」

PF: Preservative Free(防腐剤無添加)のヒアレイン点眼液の後発品
その他の後発品メーカーのものはPFではなく、データがないため載せていません。

その他、医師によって使用可とする場合があります。

一般用(薬局等で市販に購入できるもの)の一覧

全てを網羅できていない可能性がありますが、調べ上げた商品を挙げています。
商品の情報は変更している場合もありますので、各自が確認し、わからないことがあれば薬剤師・登録販売者に相談しましょう。
※商品名をクリックするとAmazonへジャンプします

アイリスCL-Iネオ

アイボン トローリ目薬 ドライアイ

※ドライアイ用ではないアイボン トローリ目薬はNGなので間違えないように!

サンテ ボーティエ コンタクト

※カラーコンタクトレンズのみNG

スマイルコンタクトシリーズ

※製品によってカラーコンタクトがNGのものがあります

スマイルザメディカル A コンタクト

※カラーコンタクトレンズのみNG

ソフトサンティアシリーズ

※ひとみストレッチはカラーコンタクトレンズのみNG

ビュークリアビタコンタクト

フィット&モイスト

ノアールワンティア-α

マイティアCLシリーズ

※CLが付いていない製品はコンタクトNGなので間違えないように!

ロートCキューブシリーズ

※製品によってコンタクトNG、カラーコンタクトのみNGなどありますので注意!

ロートリセコンタクトw

ロートドライエイドコンタクトa

ロートアイストレッチコンタクト

※カラーコンタクトレンズのみNG

ロートジーコンタクトa

さいごに

目に優しい目薬としては、防腐剤フリーのものが良いと言われています。
防腐剤が入っていいないと長期保存ができないのが一般的でしたが、最近では容器の開発により無菌を維持できる製品も出ています。

しかし、コンタクトレンズと目薬の組合せはまだまだ分かっていないことが多くあります。
注意してほしいのは、防腐剤が入っていないからといって、コンタクトレンズに使用できるというわけではないことです。
防腐剤以外のものがコンタクトレンズに影響を及ぼすことは十分にありえます。

コンタクトレンズ装着中に使えるとされる目薬は、未だ数が少ないです。
使える使えないを自分で勝手に判断せず、医師やメーカーの情報をしっかり確認しましょう。
薬局で購入する際は、薬剤師・登録販売者に確認するといいですね。

参考資料

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー:コンタクトレンズのアキュビュー
富田薬品株式会社 TOMITA NEWS あじさい Sep. 2003. Vol. 12, (4) 67-73
一般財団法人 日本眼科用剤協会 医療用点眼剤の製剤設計・製造

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