喘息やCOPD用の吸入薬一覧(分類と使い方、添加物、アルコール[エタノール]の有無)

気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)の治療や発作・増悪の予防には、肺に直接薬剤を送ることができる吸入薬が有効です。
吸入薬の薬剤には、ステロイドやβ2受容体刺激薬、抗コリン薬などを単剤もしくは組み合わせて用いられます。
しかし、種類も多いため、普段から目にしていないとなかなか覚えることができないと思います。

また、吸入薬にはアルコール(無水エタノール)が含有されているものがあり、アルコール過敏症の患者さんには注意を要するものも存在します。

今回は、現場の薬剤師や実務実習の前後の薬学生のために今現在使われている吸入薬の分類やデバイス、商品(デバイス)名、添加物、用法をまとめました(最後に一覧表があります)。

吸入薬の種類について

気管支の拡張や炎症を抑えるために、肺や気管支に薬を直接届ける吸入薬が使われます。
その吸入薬を吸入するために、吸入器を使います。
薬の違いによって、吸入器の種類は様々です。
そこでまず、吸入器の種類について説明していきます。

加圧噴霧式定量吸入器(pMDI:pressurized Metered Dose Inhaler)

ガスの圧力で薬剤を噴射するものです。
吸入するときに、噴射と吸い込むタイミングを合わせる必要があります

吸入器の名称として、エアゾール製剤があります。

ドライパウダー定量吸入器(DPI:Dry Powder Inhaler)

粉末の薬剤を、自分で吸い込むタイプの吸入器です。

吸入器の名称として、タービュヘイラーツイストヘラーディスカスエリプタディスクヘラースイングヘラーがあります。

ソフトミスト定量吸入器(SMI:Soft Mist Inhaler)

ゆっくりと噴霧される吸入液を、自分で吸い込むタイプの吸入器です。

吸入器の名称として、レスピマットがあります。

ネブライザー

液体の吸入薬を細かい霧状にして吸入して使用するものです。
吸入がうまくできない高齢者や子供でも、確実に吸入することができます。
医療機関に設置してありますが、家庭用のネブライザーもあります。

抗アレルギー薬を含有する吸入薬

インタール エアロゾル(pMDI)

適応症:気管支喘息

一般名:クロモグリク酸ナトリウム

添加物:ポビドン、マクロゴール、1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパン

用法:1回2噴霧(クロモグリク酸ナトリウムとして2mg)、1日4回(朝、昼、夕及び就寝前)吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2〜3回に減量すること。

メーカーによる使い方等

インタール ネブライザー(吸入液)

適応症:気管支喘息

一般名:クロモグリク酸ナトリウム

添加物:等張化剤

用法:朝、昼及び就寝前ないしは朝、昼、夕及び就寝前1回1アンプル(クロモグリク酸ナトリウムとして20mg)ずつ、1日3〜4アンプルを電動式ネブライザーを用いて吸入する。症状の緩解が得られれば、その後の経過を観察しながら1日2〜3アンプルに減量すること。

メーカーによる使い方等

ステロイドを含有する吸入薬

オルベスコ インヘラー(pMDI)

適応症:気管支喘息

一般名:シクレソニド

添加物:無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:(成人)通常、成人にはシクレソニドとして100〜400μgを1日1回吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgとする。
また、1日に800μgを投与する場合は、朝、夜の1日2回に分けて投与する。
(小児)通常、小児にはシクレソニドとして100〜200μgを1日1回吸入投与する。なお、良好に症状がコントロールされている場合は50μg1日1回まで減量できる。

メーカーによる使い方等

キュバール エアゾール(pMDI)

適応症:気管支喘息

一般名:ベクロメタゾンプロピオン酸エステル

添加物:無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:成人には、通常1回100μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
小児には、通常1回50μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は成人では800μg、小児では200μgを限度とする。

メーカーによる使い方等

フルタイド エアゾール(pMDI)

適応症:気管支喘息

一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。
小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は成人では800μg、小児では200μgを限度とする。

メーカーによる使い方等

フルタイド ディスカス(DPI)

適応症:気管支喘息

一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:成人(フルタイド50ディスカス、フルタイド100ディスカス、フルタイド200ディスカス)成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児(フルタイド50ディスカス、フルタイド100ディスカス)小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。

メーカーによる使い方等

フルタイド ロタディスク(DPI)

適応症:気管支喘息

一般名:フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:成人(フルタイド50ロタディスク、フルタイド100ロタディスク、フルタイド200ロタディスク)成人には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回100μgを1日2回吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800μgを限度とする。
小児(フルタイド50ロタディスク、フルタイド100ロタディスク)小児には、フルチカゾンプロピオン酸エステルとして通常1回50μgを1日2回吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は200μgを限度とする。

メーカーによる使い方等

アニュイティ エリプタ(DPI)

適応症:気管支喘息

一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:通常、成人にはアニュイティ100μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状に応じてアニュイティ200μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

パルミコート タービュヘイラー (DPI)

適応症:気管支喘息

一般名:ブデソニド

添加物:なし

用法:通常、成人には、ブデソニドとして1回100〜400μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は1600μgまでとする。
通常、小児には、ブデソニドとして1回100〜200μgを1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は800μgまでとする。また、良好に症状がコントロールされている場合は100μg1日1回まで減量できる。

メーカーによる使い方等

パルミコート ネブライザー (吸入液)

適応症:気管支喘息

一般名:ブデソニド

添加物:エデト酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、ポリソルベート80、無水クエン酸、クエン酸ナトリウム水和物

用法:通常、成人にはブデソニドとして0.5mgを1日2回または1mgを1日1回、ネブライザーを用いて吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最高量は2mgまでとする。通常、小児にはブデソニドとして0.25mgを1日2回または0.5mgを1日1回、ネブライザーを用いて吸入投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最高量は1mgまでとする。

メーカーによる使い方等

アズマネックス ツイストヘラー(DPI)

適応症:気管支喘息

一般名:モメタゾンフランカルボン酸エステル

添加物:無水乳糖(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:通常、成人にはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして1回100 μgを1日2回吸入投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は800 μgを限度とする。

メーカーによる使い方等

β2受容体刺激薬を含有する吸入薬

長時間型β2受容体刺激薬(LABA)

※LABA:Long-acting β2 agonist

オーキシス タービュヘイラー(DPI)

適応症:COPD

一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:通常、成人には1回1吸入(ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

オンブレス ブリーズヘラー(DPI)

適応症:COPD

一般名:インダカテロールマレイン酸塩

添加物:乳糖水和物

用法:通常、成人には1回1カプセル(インダカテロールとして150μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。

メーカーによる使い方等

セレベント ディスカス(DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:サルメテロールキシナホ酸塩

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:成人にはサルメテロールとして1回50μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。小児にはサルメテロールとして1回25μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。なお、症状に応じて1回50μg1日2回まで増量できる。

メーカーによる使い方等

セレベント ディスクヘラー [ロタディスク](DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:サルメテロールキシナホ酸塩

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:成人にはサルメテロールとして1回50μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。小児にはサルメテロールとして1回25μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。なお、症状に応じて1回50μg1日2回まで増量できる。

メーカーによる使い方等

短時間型β2受容体刺激薬(SABA)

※SABA:Short-acting β2 agonist

サルタノール インヘラー(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:サルブタモール硫酸塩

添加物:1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:サルブタモールとして通常成人1回200μg(2吸入)、小児1回100μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

ベロテック エロゾル(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:フェノテロール臭化水素酸塩

添加物:無水エタノール、無水クエン酸、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:通常1回2吸入(フェノテロール臭化水素酸塩として0.2mg)する。成人には2〜5分間たって効果が不十分な場合はさらに1〜2吸入する。

メーカーによる使い方等

メプチン エアー(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:プロカテロール塩酸塩水和物

添加物:無水エタノール、オレイン酸、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン

用法:プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回20μg(2吸入)、小児1回10μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

メプチン キッドエアー(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:プロカテロール塩酸塩水和物

添加物:無水エタノール、オレイン酸、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン

用法:プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回20μg(4吸入)、小児1回10μg(2吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

メプチン スイングヘラー(DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:プロカテロール塩酸塩水和物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回20μg(2吸入)、小児1回10μg(1吸入)を吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

メプチン ネブライザー(吸入液)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:プロカテロール塩酸塩水和物

添加物:無水クエン酸、水酸化ナトリウム(pH調整剤)、精製水

用法:プロカテロール塩酸塩水和物として、通常成人1回30~50μg(0.3~0.5mL)、小児1回10~30μg(0.1~0.3mL)を深呼吸しながらネブライザーを用いて吸入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

抗コリン薬を含有する吸入薬

長時間型抗コリン薬(LAMA)

※LAMA:Long-acting muscarinic antagonist

スピリーバ ハンディヘラー(DPI)

適応症:COPD

一般名:チオトロピウム臭化物水和物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:通常、成人には1回1カプセル(チオトロピウムとして18μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具(ハンディヘラー)を用いて吸入する。

メーカーによる使い方等

スピリーバ レスピマット(SMI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:チオトロピウム臭化物水和物

添加物:ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、精製水、塩酸

用法:[慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解]通常、成人にはスピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。
[気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解]通常、成人にはスピリーバ1.25μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして2.5μg)を1日1回吸入投与する。
なお、症状・重症度に応じて、スピリーバ2.5μgレスピマット1回2吸入(チオトロピウムとして5μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

シーブリ ブリーズヘラー(DPI)

適応症:COPD

一般名:グリコピロニウム臭化物

添加物:乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム

用法:通常、成人には1回1カプセル(グリコピロニウムとして50μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。

メーカーによる使い方等

エクリラ ジェヌエア(DPI)

適応症:COPD

一般名:チオトロピウム臭化物水和物

添加物:乳糖水和物

用法:通常、成人には1回1吸入(アクリジニウム臭化物として400μg)を1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

エンクラッセ エリプタ(DPI)

適応症:COPD

一般名:ウメクリジニウム臭化物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム

用法:通常、成人にはエンクラッセ62.5μgエリプタ1吸入(ウメクリジニウムとして62.5μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

短時間型抗コリン薬(SAMA)

※SAMA:Short-acting muscarinic antagonist

アトロベント エロゾル(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:イプラトロピウム臭化物水和物

添加物:無水クエン酸、無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:専用のアダプターを用いて、通常、1回1〜2噴射(イプラトロピウム臭化物として20〜40μg)を1日3〜4回吸入投与する。なお、症状により適宜増減する。

メーカーによる使い方等

上記の薬が複合されている吸入薬

長時間型β2受容体刺激薬(LABA)・ステロイド

アドエア エアゾール(pMDI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:〈気管支喘息〉通常、成人には1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与する。
小児には、症状に応じて以下のいずれかの用法・用量に従い投与する。
1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回吸入投与する。
〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉成人には、1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

アドエア ディスカス(DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:〈気管支喘息〉通常、成人には1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与する。
小児には、症状に応じて以下のいずれかの用法・用量に従い投与する。
1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回吸入投与する。
〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉成人には、1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして250μgを1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

シムビコート タービュヘイラー(DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物・ブデゾニド

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)

用法:<気管支喘息>通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5µg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36µg)までとする。維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54µg)まで増量可能である。
<慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解>
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9µg)を1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

フルティフォーム エアゾール(pMDI)

適応症:気管支喘息

一般名:ホルモテロールフマル酸水和物・フルチカゾンプロピオン酸エステル

添加物:クロモグリク酸ナトリウム、無水エタノール、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン

用法:通常、成人には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。なお、症状に応じてフルティフォーム125エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2~4吸入、1日2回投与する。

メーカーによる使い方等

レルベア エリプタ(DPI)

適応症:気管支喘息、COPD

一般名:ビランテロール・フルチカゾンフランカルボン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム

用法:〈気管支喘息〉通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。なお、症状に応じてレルベア200エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1日1回吸入投与する。
〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉通常、成人にはレルベア100エリプタ1吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

長時間型β2受容体刺激薬(LABA)・抗コリン薬

アノーロ エリプタ(DPI)

適応症:COPD

一般名:ビランテロールトリフェニル酢酸塩・ウメクリジニウム臭化物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム

用法:通常、成人にはアノーロエリプタ1吸入(ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

ウルティブロ ブリーズヘラー(DPI)

適応症:COPD

一般名:インダカテロールマレイン酸塩・グリコピロニウム臭化物

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム

用法:通常、成人には1回1カプセル(グリコピロニウムとして50μg及びインダカテロールとして110μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。

メーカーによる使い方等

スピオルト レスピマット(SMI)

適応症:COPD

一般名:オロダテロール塩酸塩・チオトロピウム臭化物水和物

添加物:ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、精製水、塩酸

用法:通常、成人には1回2吸入(チオトロピウムとして5μg及びオロダテロールとして5μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

ビベスピ エアロスフィア (pMDI)

適応症:COPD

一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物・グリコピロニウム臭化物

添加物:多孔性粒子(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン及び塩化カルシウム水和物から成る)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:通常、成人には、1回2吸入(グリコピロニウムとして14.4µg、ホルモテロールフマル酸塩として9.6µg)を1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

長時間型β2受容体刺激薬・抗コリン薬・ステロイド

テリルジー エリプタ(DPI)

適応症:COPD

一般名:ビランテロールトリフェニル酢酸塩・ウメクリジニウム臭化物・フルチカゾンフランカルボン酸エステル

添加物:乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム

用法:通常、成人にはテリルジー100エリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg、ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

ビレーズトリ エアロスフィア (pMDI)

適応症:COPD

一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物・グリコピロニウム臭化物・ブデゾニド

添加物:多孔性粒子(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン及び塩化カルシウム水和物から成る)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

用法:通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320µg、グリコピロニウムとして14.4µg、ホルモテロールフマル酸塩として9.6µg)を1日2回吸入投与する。

メーカーによる使い方等

アルコール有無の一覧表

分類 商品名 デバイス・種類 添加物
名称 分類
抗アレルギー インタール エアロゾル pMDI ポビドン、マクロゴール、1,1,1,2,3,3,3‐ヘプタフルオロプロパン
ネブライザー 吸入液 等張化剤
ステロイド オルベスコ インヘラー pMDI 無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
キュバール エアゾール pMDI 無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
フルタイド エアゾール pMDI 1,1,1,2-テトラフルオロエタン
ディスカス DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
ロタディスク DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
アニュイティ エリプタ DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
パルミコート タービュヘイラー DPI なし
ネブライザー 吸入液 エデト酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、ポリソルベート80、無水クエン酸、クエン酸ナトリウム水和物
アズマネックス ツイストヘラー DPI 無水乳糖(夾雑物として乳蛋白を含む)
β2受容体刺激薬 LABA オーキシス タービュヘイラー DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
オンブレス ブリーズヘラー DPI 乳糖水和物
セレベント ディスカス DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
ロタディスク DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
SABA サルタノール インヘラー pMDI 1,1,1,2-テトラフルオロエタン
ベロテック エロゾル pMDI 無水エタノール、無水クエン酸、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
メプチン エアー pMDI 無水エタノール、オレイン酸、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン
キッドエアー pMDI 無水エタノール、オレイン酸、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン
スイングヘラー DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
ネブライザー 吸入液 無水クエン酸、水酸化ナトリウム(pH調整剤)、精製水
抗コリン薬 LAMA スピリーバ ハンディヘラー DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
レスピマット SMI ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、精製水、塩酸
シーブリ ブリーズヘラー DPI 乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム
エクリラ ジェヌエア DPI 乳糖水和物
エンクラッセ エリプタ DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム
SAMA アトロベント エロゾル pMDI 無水クエン酸、無水エタノール、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
LABA+ステロイド アドエア エアゾール pMDI 1,1,1,2-テトラフルオロエタン
ディスカス DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
シムビコート タービュヘイラー DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)
フルティフォーム エアゾール pMDI クロモグリク酸ナトリウム、無水エタノール、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン
レルベア エリプタ DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム
LABA+LAMA アノーロ エリプタ DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム
ウルティブロ ブリーズヘラー DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム
スピオルト レスピマット SMI ベンザルコニウム塩化物、エデト酸ナトリウム水和物、精製水、塩酸
ビベスピ エアロスフィア pMDI 多孔性粒子(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン及び塩化カルシウム水和物から成る)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
LABA+LAMA+ステロイド テリルジー エリプタ DPI 乳糖水和物(夾雑物として乳蛋白を含む)、ステアリン酸マグネシウム
ビレーズトリ エアロスフィア pMDI 多孔性粒子(1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン及び塩化カルシウム水和物から成る)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン

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