新規抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザは有効性・安全性ともに高い

2018年7月17日、塩野義製薬株式会社はキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害作用をもつ抗インフルエンザ薬であるゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)が、重症化および合併症を起こしやすいリスク要因をもつインフルエンザ患者を対象とした第 III 相臨床試験(CAPSTONE-2)で、主要評価項目であるインフルエンザ罹病期間がプラセボ
に対する優越性を示し、本試験の主要目的を達成したことを発表しました。

以下、塩野義製薬のプレスリリースを引用

 バロキサビル マルボキシルは、既存の薬剤とは異なる新しい作用機序であるキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害作用を有し、これによりインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。既に実施した、重症化および合併症を起こしやすいリスク要因をもたない健常なインフルエンザ患者を対象とした第III相臨床試験(CAPSTONE-1)においても、インフルエンザ罹病期間がプラセボに対して有意に短縮しております。さらに、ウイルス排出期間および体内ウイルス量などの抗ウイルス効果においても、プラセボおよびオセルタミビルに対する優越性を示しております。

このたびの CAPSTONE-2 の試験成績は、バロキサビル マルボキシルがリスク要因をもたない健常なインフルエンザ患者に加えて、喘息及び呼吸器疾患、内分泌疾患、心疾患、代謝異常、病的な肥満等の基礎疾患をもつ患者や 65 歳以上の高齢者などの重症化および合併症を起こしやすい患者に対しても効果を発揮することを示すものです。これまで、このようなリスク要因をもつ患者において、罹病期間の短縮やインフルエンザ関連合併症の発現率低下といった臨床効果を臨床試験で明確に示した薬剤はありません。これにより、塩野義製薬は、バロキサビル マルボキシルが多くの患者さまにとってより良い治療選択肢になると考えております。

引用:抗インフルエンザウイルス薬バロキサビル マルボキシルの良好な第III相臨床試験(CAPSTONE-2)結果について(速報)2018年7月17日発表

 

このゾフルーザは、昨年のインフルエンザの流行時には間に合わず、冬の終わりごろに発売されたため、あまり使われていないと思います。

しかし、新規の経口インフルエンザ薬で、1回投与でタミフル以上の効果が出るため、今後の主流薬になるのではないかと期待されています。

さらに、今回の治験において、高齢者や様々な疾患をもつ患者にも安全でかつ有効な結果を示したことは非常に医療にとって大きなことだと思います。

 

インフルエンザで命を落とす方は毎年いましたが、この薬でインフルエンザによる死者を減らすことはきっと可能でしょう!

 

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