バルサルタン錠「AA」に発がん性物質混入のため自己回収

2018年7月6日、あすか製薬株式会社は、高血圧症治療薬バルサルタン錠 20mg・40mg・80mg・160mg「AA」にに発がん性物質であるN-ニトロソジメチルアミン(以下、当該物質)が混入していたため、自己回収(クラスⅠ)を発表しました。
※回収クラス分類 クラスⅠ:その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況

以下、回収理由と危惧される健康被害、回収年月日について

【回収理由】
本製品は中国の製造所「Zhejiang Huahai Pharmaceutical Co.,Ltd.」で製造された原薬を使用しておりましたが、当原薬に N-ニトロソジメチルアミン(以下、当該物質)が混入しているとの海外規制当局の情報を入手しました。当該物質はWHOにおいてヒトに対しておそらく発がん性がある物質であると分類されています。なお、当該物質の混入の程度や原因等については現在調査中です。
【危惧される具体的な健康被害】
当該物質はWHOにおいてヒトに対しておそらく発がん性がある物質であると分類されており、重篤な健康被害にいたる可能性は否定できません。なお、服用者の発がんリスクについて評価中ですが、これまでに本件に起因する健康被害の報告はございません。今後、服用者の方々に適切な対処がなされるよう、情報が得られ次第すみやかに情報提供する予定です。
【回収開始年月日】
平成 30 年 7 月 5 日

引用:厚生労働省:医薬品自主回収のお知らせ(クラスⅠ)(販売名:バルサルタン錠20mg・40mg・80mg・160mg「AA」)
及びあすか製薬発表 バルサルタン錠 20mg・40mg・80mg・160mg「AA」自主回収(クラスⅠ)のお知らせ

 

今回、ディオバンの後発品であるバルサルタン錠「AA」に発がん性物質が含まれていました。
あすか製薬が不祥事を起こしたわけではなく、問題となった中国の製造所で作った原薬を使っていたということです。

この中国の製造所である、Zhejiang Huahai Pharmaceutical Co., Ltd(浙江華海薬業株式会社)は、中国に拠点を置く大手製薬会社で、上海証券取引所に上場しており、医薬品原薬(API)や中間体の製造販売を強みとしており、主力製品は、心血管治療薬、中枢神経系治療薬で、高血圧治療薬の代表的な原料であるカプトプリルとエナラプリルにおいては世界トップレベルのシェアを誇るそうです。
日本や米国の大手製薬会社と販売提携の実績も数多く、米国に支店があり、海外輸出は米国を中心に売上全体の8割を占めているそうです。

つまり、あすか製薬が変なところで原薬を調達しようとしていたわけではなく、大手の製薬会社の製造所から仕入れをしていたということですね。

こればっかりはしょうがない。

悪く言うつもりはありませんが、中国って感じのニュースですね。

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