【可逆的・不可逆的コリンエステラーゼ阻害薬】の解説

可逆・不可逆的コリンエステラーゼ阻害薬とは…

コリンエステラーゼ(ChE)阻害薬とは, ChEに結合することで活性を失わせ, アセチルコリン(ACh)の分解を抑制する薬です.

分解が抑制されたAChは, 蓄積し, 副交感神経興奮作用を示します.

 

そして, 可逆ChE阻害薬とは…

ChEを可逆的に阻害し, Achの分解を阻止します.
つまり, 時間経つとChEの活性はもとに戻ります.

一方, 不可逆ChE阻害薬とは…

不可逆的に阻害し, Achの分解を阻止します.
その結果, 新しいChEが合成されない限り活性は元に戻りません.

不可逆的ChE阻害薬を用いた有名な事件として, 『地下鉄サリン事件』があります.
不可逆的な阻害であったので, 時間が経っても症状は緩和されず, 解毒薬が投与されるまでの間に多くの方が亡くなりました.

余談:医薬品の移行性

コリンエステラーゼ阻害薬を含む副交感神経に作用する医薬品では, 3級・4級アンモニウム構造を持っているため, その構造に応じた特徴があります.

アミン型 由来 血液脳関門 経口投与 骨格筋直接興奮作用 適応
3級 天然品カラバル豆 通過する
(中枢興奮)
+++ なし なし
4級 合成品 通過しない +
(吸収悪い)
あり あり

表1:3級・4級アンモニウム化合物の特徴

例えば, 4級アンモニウム構造を持つ医薬品は、血液脳関門の透過性が低下し、中枢性の副作用を軽減した薬物です。
胃腸など、内蔵のけいれん性の痛みを軽減する薬に用いられます.

例題:国家試験でも出題されています!

次の問題は, 第98回薬剤師国家試験で出題された必須問題になります.

問28

コリンエステラーゼを可逆的に阻害するのはどれか。
1つ選べ。

1 アトロピン
2 カルバコール
3 エドロホニウム
4 ブチルスコポラミン
5 プラリドキシム(PAM)

出典:第98回薬剤師国家試験

答えが分かりましたか?

答えは, 『3』になります.

不正解の方は, 次の参考ページにイラスト付きでゴロを紹介しておりますので, よかったら確認してみてください.

参考 【可逆的コリンエステラーゼ阻害薬(間接型)】のゴロ・覚え方この問題のに関するゴロ(語呂合わせ)

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