リベルサス錠(セマグルチド)の特徴

特徴的なポイント
・セマグルチド(遺伝子組換え)は、生体内のGLP-1と94%の構造的な相同性を有するGLP-1アナログである。
・セマグルチドを有効成分とする週1回皮下投与製剤(オゼンピック®皮下注2mg)は、食事及び運動療法で効果不十分であったときに使用する2型糖尿病の治療薬として日本においては2018年3月に製造販売承認されていた。
・リベルサス®錠は2型糖尿病の治療においてより利便性を高めるため、セマグルチドに吸収促進剤であるSNAC(サルカプロザートナトリウム)を添加することで、経口投与可能とした製剤である。

構造式または示性式

名前の由来

なし

ステム

ペプチド及び糖ペプチド:-tide

[こちらも参照:ステムで薬の名前を暗記!【一覧リスト】薬が覚えられない人必見!]

発売日

2021年2月5日

メーカー

MSD株式会社

効能又は効果

2型糖尿病

用法及び用量

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1日1回7mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができる。

用法及び用量に関連する注意

本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠、7mg錠又は14mg錠を1錠服用すること。また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない。

作用機序

セマグルチドは、膵β細胞上のGLP-1受容体に結合し、ATPからcAMPの産生を促進させることにより、グルコース濃度依存的にインスリンを分泌させる。さらに、血糖値が高い場合にはグルカゴン分泌を抑制する。

ペプチドをベースとするセマグルチドは、分子量が大きいことから、消化管での透過性が低く、また、胃の分解酵素により分解されてしまうため、経口投与は適していなかった。しかし、吸収促進剤であるSNAC300mgを製剤に含有することにより経口投与が実現した。SNACを含有する経口セマグルチド(製品名:リベルサス®錠)は、1日1回投与により定常状態での曝露量の変動を抑えることができる。

本剤の崩壊は、セマグルチドが主に吸収される胃内で起こる。吸収は錠剤表面の周辺部に限定されている。セマグルチドの吸収にはSNACとの製剤化が必要である。SNACの局所でのpH緩衝作用により、セマグルチドの急速な酵素的分解を防ぐことができる。吸収促進作用は一時的かつ可逆的である。吸収のメカニズムとして経細胞吸収によることが示されており、脂質膜を流動化することと、セマグルチドの自己会合を間接的に弱めモノマー化を促進することが確認されている。

代謝などに関して

セマグルチドはペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された。

また、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった。

相互作用

(1) 併用禁忌とその理由

なし

(2) 併用注意とその理由

糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系製剤、DPP-4 阻害剤、SGLT2 阻害剤、インスリン製剤 等)

血糖降下作用が増強される。

レボチロキシン製剤

レボチロキシンの曝露量の増加は、セマグルチドによる胃内容排出の遅延によると考えられる。

重大な副作用

  • 低血糖(頻度不明)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です