特徴的なポイント
・ フラン環を有するラニチジン塩酸塩が選択的 H2受容体拮抗作用に基づく強力な胃酸分泌抑制作用を有する。
構造式または示性式
名前の由来
Zantac の頭文字 Z は、アルファベットの最後という点から、他剤の商品名との区別化を意図し、antac はantacid の前 5 文字から選択しこれらを組み合わせて、Zantac なる商品名となった。
ステム
ヒスタミン H2受容体拮抗薬、シメチジン誘導体:-tidine
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発売日
1984年11月
メーカー
グラクソ・スミスクライン株式会社
適応
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期時の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
麻酔前投薬
作用機序
胃粘膜壁細胞のヒスタミン H2受容体を選択的に遮断し、持続的な胃酸分泌抑制作用を示す。
代謝などに関して
大部分が未変化体が尿中に排泄されるが、一部N-oxide体、S-oxide体、N-desmethyl体へと代謝される。
また、わずかな髄液への移行、血液-胎盤関門の通過、乳汁移行性が認められている。
相互作用
(1) 併用禁忌とその理由
特になし
(2) 併用注意とその理由
クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)
本剤の CYP450 に対する阻害作用により、クマリン系抗凝血剤の代謝を阻害する。
トリアゾラム、アタザナビル、ゲフィチニブ
本剤の胃酸分泌抑制作用により胃内pHが上昇することで、これら薬剤のバイオアベイラビリティに影響を及ぼすと考えられる。
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー
- 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
- 肝機能障害、黄疸
- 横紋筋融解症
- 意識障害、痙攣、ミオクローヌス
- 間質性腎炎
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)