メグルダーゼ静注(グルカルピダーゼ)の作用機序・特徴

開発の経緯について
 メグルダーゼ静注用 1000(以下、本剤)は、「メトトレキサート・ロイコボリン救援療法によるメトトレキサート排泄遅延時の解毒」に用いる薬剤である。メトトレキサート(以下、MTX)は、動物実験で MTX 又はその代謝物である 7-OH-MTX 等が尿細管に沈着することにより腎障害を惹起することが示されておりMTX に対するロイコボリン(以下、LV)救援療法(別名:ホリナート救援療法)が開発された 1970 年代の集計では治療関連死が約 6%であった。
 その後、LV 救援療法に加え、尿のアルカリ化、十分な輸液による利尿、血中 MTX 濃度をモニターすることにより血中MTX 濃度に応じて LV の増量や投与期間の延長を行う方法が普及し、MTX・LV 救援療法の治療関連死は 2004 年の骨肉腫 3,887 例の集計データで 0.08%と報告されている。一方で、2004 年の集計でも Grade 2(WHO 基準、血清クレアチニン(Serum creatinine:sCr)基準範囲上限の 1.5~3.0 倍)以上の腎機能障害が 68 例(1.8%)に観察され、そのような場合の治療関連死が 4.4%と依然として高いことが報告されている。
 本剤の有効成分であるグルカルピダーゼ(遺伝子組換え)(以下、グルカルピダーゼ)は、英国 Centre for Applied Microbiology and Research により創製された遺伝子組換え Variovorax paradoxus グルタミン酸カルボキシペプチダーゼであり、390 個のアミノ酸残基からなるサブユニット 2 個から構成されるタンパク質である。MTX のカルボキシ末端のグルタミン酸残基を加水分解することで、主要排泄経路(腎臓)に依存せずに血中の MTX 濃度を低下させる。

作用機序

 グルカルピダーゼは、MTX のカルボキシ末端のグルタミン酸残基を加水分解し、4-deoxy-4-amino-N10-methylpteroic acid(DAMPA)及びグルタミン酸を生成することで、主要排泄経路(腎臓)に依存せずに血中MTX濃度を低下させる。

製品情報

商品名メグルダーゼ静注用1000
一般名
(洋名)
グルカルピダーゼ
(Glucarpidase)
発売年月日
メーカー大原薬品工業株式会社
ステム酵素:-ase

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効能又は効果

メトトレキサート・ロイコボリン救援療法によるメトトレキサート排泄遅延時の解毒

禁忌
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

用法及び用量

通常、グルカルピダーゼ(遺伝子組換え)として50U/kgを5分間かけて静脈内投与する。なお、初回投与48時間後の血中メトトレキサート濃度が1μmol/L以上の場合は、初回と同じ用法及び用量で追加投与することができる。

注意
・本剤投与後もロイコボリン救援療法を継続すること。また、ロイコボリン救援療法の併用にあたっては、添付文書等に記載の点に注意すること。
・本剤投与後も支持療法(尿のアルカリ化、十分な水分補給等)を継続すること。
・本剤1バイアル(1,000U)を日局生理食塩液1mLで溶解した液(濃度1,000U/mL)を、適量の日局生理食塩液にて希釈して使用する。溶解の際は、静かに転倒混和し、振らないこと。

代謝・代謝酵素について

 代謝試験は実施していない。本剤はタンパク質であり、他のタンパク質と同様に、代謝は低分子ペプチド及び各アミノ酸への分解であると推定される。

食事の影響

該当資料なし

副作用(抜粋)

国内第 II 相試験(CPG2-PII 試験)において、過敏症が 1 例(6.7%)報告されている。
 その他の副作用として、血中ビリルビン増加(5~10%未満)がある。

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