クリースビータ(ブロスマブ)の特徴・作用機序

特徴的なポイント
・体内のリンの恒常性維持において重要な働きを担うホルモンである線維芽細胞増殖因子 23(FGF23)を標的とするモノクローナル抗体製剤である。
・本剤はFGF23 に結合し、その過剰な作用を中和することで、腎臓でのリン再吸収を正常化し、血清リン濃度を上昇させる。
・世界初のFGF23を標的とするヒト型 IgG1 モノクローナル抗体である。 

構造式または示性式

名前の由来

骨の結晶構造を強固に(Crystallize)し、患者の QOL を改善し、生命力(Vitality)を向上(Increase)させる。

ステム

ヒト型モノクローナル抗体:-umab

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発売日

2019 年 12 月 6 日

メーカー

協和キリン株式会社

適応

FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症

作用機序

FGF23 は、腎臓におけるリン再吸収の抑制と血清 1,25(OH)2D 濃度の低下に伴う腸管からのリン吸収の抑制により、血清リン濃度を低下させる。本剤はFGF23 と結合し、その過剰な作用を中和することで、血清リン濃度を上昇させる。

代謝などに関して

本剤はヒト IgG1 モノクローナル抗体であり、内因性 IgG と同様にペプチド及びアミノ酸に分解されると考えられる。

相互作用

(1) 併用禁忌とその理由

特になし

(2) 併用注意とその理由

経口リン酸製剤、活性型ビタミン D3 製剤(カルシトリオール、ファレカルシトリオール等)

これらの薬剤は血清リン濃度上昇作用があるので、血清リン濃度の上昇作用が増強される可能性がある。

重大な副作用

特になし

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