ポートラーザ(ネシツムマブ)の特徴・作用機序

特徴的なポイント
・ 本剤は、ヒトEGFRファミリーのEGFR(HER1)に結合し、EGFRを介したシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制する。
 

構造式または示性式

名前の由来

特になし

ステム

ヒト型モノクローナル抗体:-umab

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発売日

2019年11月22日

メーカー

日本化薬株式会社(国内における製造販売承認を日本イーライリリー社より承継した)

適応

切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺癌

作用機序

ネシツムマブは、EGFR に対する抗体であり、EGFR に結合し、EGFR を介したシグナル伝達を阻害すること等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
※EGFRは膜貫通型受容体チロシンキナーゼであり、増殖因子(リガンド)が結合すると二量体を形成し、癌の増殖に関わるシグナルを伝達することで癌を増殖させる。

代謝などに関して

ネシツムマブはモノクローナル抗体であり、タンパク質の異化経路によりペプチド及びアミノ酸に分解されて体内から消失すると考えられる。

相互作用

(1) 併用禁忌とその理由

特になし

(2) 併用注意とその理由

特になし

重大な副作用

  • 動脈血栓塞栓症(2.5%)、静脈血栓塞栓症(5.4%)
  • Infusion reaction(1.1%)
  • 低マグネシウム血症(26.4%)
  • 間質性肺疾患(0.6%)
  • 重度の皮膚障害(8.3%)
  • 発熱性好中球減少症(0.8%)
  • 重度の下痢(1.1%)
  • 出血(5.1%)

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